さて、ディスプレイの話です。 ディスプレイにも、ブラウン管を使ったもの、液晶を使ったもの、プラズマディスプレイを使ったものなど、 色々ありますが、ここでは、ブラウン管を使ったものだけに限定して書きます。
テレビもブラウン管を使っています。 計算機で使うディスプレイも、仕組みはテレビと一緒です。 ただ、細かい字などがはっきりと映るように、テレビとは違う工夫がなされています。
ブラウン管というのは、実は俗称で、 ブラウンという人が発明したものなのでこう呼ばれています。 正確には、CRT(Cathode Ray Tube、陰極線管)と言います。 CRT も真空管の一種です。
テレビもそうですが、計算機で使うディスプレイも、人間の視覚の残像現象というものを利用して、 一枚の絵にして見せています。 同じ残像現象を利用したものに、映画がありますが、これとは大きく違います。
映画は、一枚一枚が、完全な絵になっています。この絵を人間の視覚では解らない速さで取り替えて、 動きのある映像を作り出しています。 テレビやディスプレイの場合は、完全な絵の形をしてはいません。 敢えて言うなら、小さな点です。それをとても速いスピードで描いているので、 人間の視覚では、それが一枚の絵のように見えるわけです。
誰が描いているかと言うと、電子ビームと、蛍光発色面の赤・緑・青の点です。 虫眼鏡などで、ディスプレイを拡大してみると、小さな赤・緑・青の点が、沢山あるのが解ります。 蛍光発色面のそれぞれの赤・緑・青の点は、電子ビームが当たると、それぞれの点の色で発光します。 その発光の度合いは、電子ビームの強さに比例します。
つまり、画面一杯にとても小さな点があって、その点には、赤・緑・青のパレットがあり、 光の三原色の組み合わせで、色々な色を見せてくれているのです。
印刷の世界では、シアン、マゼンタ、イエロー、黒の 4 つの絵の具を組み合わせて、色を表現しますね。 ディスプレイは、発光によって色を表現しますが、印刷の場合は、 光を遮る(正確には反射光を調整する)ことによって表現する為、原色の考え方が、正反対です。
描かれる一枚の絵は、画面に向かって、左から右に、上から下に描かれます。 一本の水平方向の線が描かれる速さは、水平同期周波数というもので決まります。 また、その水平方向の線を、上から下まで描き切る速さは、垂直同期周波数で決まります。
大抵のディスプレイでは、 PC のディスプレイの前面にあるパネルを開いて、そこにあるボタンを操作すると、 今この画面を表示している水平同期周波数と、垂直同期周波数を確認することが出来ます。
水平同期周波数と、垂直同期周波数を確認するための操作は、 ディスプレイによって微妙に違うので、 その操作方法をここで書くことが出来ません。 ディスプレイの取扱説明書をよく読んで、その操作方法を調べてください。
垂直同期周波数は、目に優しい表示にする上で、とても重要な指標になります。 「画面がちらついているように感じる」のは、垂直同期周波数が、十分に高くない為です。
ちなみに、テレビの垂直同期周波数は、約 30hz です。 テレビを見ていると疲れますよね。 それは、垂直同期周波数が低い為に、一枚の絵として安定している様には見えない為なんです。
主観的な意見ですが、ディスプレイの場合は、テレビよりもシビアで、 ちらつき無く安定して見える目安は、垂直同期周波数が 70hz 以上だと思います。 垂直同期周波数が低いと、どんな風に見えるのか、実際にやってみれば、実感できると思います。
垂直同期周波数を変える方法を、以下順を追って説明しますので、試しにやってみてください。
どうですか? とても見づらい印象を受けていると思います。
さて、設定を元に戻しましょう。目に悪いです。 設定を元に戻す方法は、先ほど垂直同期周波数を変える方法として書いた手順と同じです。 勿論、リフレッシュレートは、75hz にしましょう。
もし、 他の PC(それは勿論、Macintosh も含みます)を操作していて、 どうも画面が見づらい、と感じ、それが色合いの所為ではないな、と思ったのなら、 多分それは、垂直同期周波数が十分に高い周波数に設定されていない所為だと思います。
もし可能なら、垂直同期周波数を 70hz 以上に設定してみてください。 垂直同期周波数と、先ほど操作の説明で書いた「リフレッシュレート」は、この場合同じ意味です。
使っているディスプレイによっては、ちらつきを感じない垂直同期周波数で、正しく表示ができないものもあります。 その場合は、正しく表示できる最高の周波数に設定するしかありません。 少しでも高い周波数に出来るのであれば、それだけでもずいぶん目に優しくなったはずです。
「ディスプレイは、妥協せず良いものを」。 ディスプレイはとても大事です。直接目にするものですからね。
次に、解像度の話をします。 「広い画面」とか「狭い画面」という言葉で、この解像度のことを話している場合があります。 それは解り易い言葉ではあるのですが、誤解を招き易いので、きちっと説明してみます。
仮に、PC の画面解像度が、 横 1280、縦 1024 という解像度になっているとします。 横 1280、縦 1024 の数字は、点の数のことです。 ただし、前記した、ディスプレイの画面上にあって、電子ピームの照射によって発光する、 赤・緑・青がペアになっている点のことではありません。 ディスプレイを使って表示しようとしている、デスクトップの画像を構成している点のことです。 この点のことをピクセル(Pixel、画素)と言います。
画面のピクセルが沢山あればあるほど、解像度が高いことになります。 解像度が高ければ、より多くの情報を表示できます。
もし、横 1024、 縦 768(以後は、 これを 1024x768 と書くことにします)のピクセルを持つ画像を、 1280x1024 の解像度の画面で表示したなら、全てを表示できますが、 640x480 の解像度の画面では、どうなるのでしょうか。 画像の一部しか表示されないですね。
「解像度が高い画面」の方が、多くの情報を表示することが出来るので、 「もっと画面を広くしよう」などど言ったりするんですね。 この「広い画面」が誤解を招いてしまうんです。
15 インチのディスプレイと、 21 インチのディスプレイで、表示される画面は、 どっちが広いのか、と考えてみてください。 21 インチのディスプレイの方が、 15 インチのディスプレイより、広い画面になりますね、解像度には全く関係が無く。 解像度が同じならば、それは、使い易さには余り関係が無い広さですね。
話を解像度に戻しましょう。 一般的に使われている解像度には、 640x480、 800x600、 1024x768、1152x864、 1280x1024、1600x1200 などがあります。 どこまで高い解像度を表示することができるのかは、グラフィックカードの性能と、 ディスプレイの性能によって決まります。
1280x1024 の解像度を、現実的に使えるものとしてくれない、 つまり、1280x1024 の解像度で、 垂直同期周波数が、70hz 以上に設定できないディスプレイ、 グラフィックカードは、選んではいけないです。 主観的ではありますが、好み以前の問題だと思います。
それともう一つ、解像度と垂直同期周波数の条件をクリアーしているにもかかわらず、 決して見やすいわけではないディスプレイがあるので、それも選んではいけないです。
具体的に書きます。 15 インチのディスプレイで、 1280x1024 の解像度を 70hz 以上の垂直同期周波数で表示できる、 とカタログに記載しているディスプレイです。
カタログに記載しているからには、確かに表示することは出来ます。 それが見やすく目に優しいのかと言うと、そんなことはありません。 1280x1024 の解像度で表示できたとしても、 画面に表示されている文字を読もうとしたら、読み難いです。 それでは、目は疲れてしまいます。
こういうことをカタログスペックなどど言うのですが、どうか惑わされないでください。
これ以上のことは、好みの問題になると思います。 明るさ、色合い、ディテールの細かさなど、どれが見易いと感じるかは、個人差があります。 ですから、店頭で、同じ画面を表示させて、その見易さで選んでください。 お店の人が許してくれるのならば、解像度を 1280x1024 に設定してもらい、 何時も見慣れた Windows のデスクトップを表示してもらって選ぶのが、 一番良いと思います。
解像度に関して、注意してもらいたいことがあります。 解像度とアスペクト比のことです。 前記した代表的な解像度の 640x480、 1024x768、1152x864、 1600x1200 は、横と縦の比率が、4:3 になっています。 この、横と縦の比率のことをアスペクト比と言います。 また、ディスプレイの画面も、特殊なディスプレイを除けば、 アスペクト比が、 4:3 になっていますから、 これらの解像度の時は、画面一杯に表示されるように、表示サイズの横・縦を調整しても、問題ありません。 ですが、1280x1024 という解像度は、 アスペクト比が、5:4 です。 これは、4:3 のアスペクト比と比較すると、横のサイズが小さいのです。
仮に、ディスプレイの画面の縦のサイズが、24cm だったとします。 4:3 のアスペクト比ならば、横のサイズは、32cm です。 5:4 のアスペクト比だと、 縦が 24cm の場合、横は、30cm です。 ですから、1280x1024 の解像度をディスプレイの画面一杯に広げて表示してしまうと、 細いはずの人が太って見えてしまうことになります。 男性ならまだしも、女性なら大問題ですね。